私 と 心の本棚 と 最初の一冊
今週のお題「本棚の中身」
お世話になります。
私、茨城県民の酒葉(bucchya)と申します。
今週のお題、「本棚の中身」ということで、自分の心の本棚の最初の一冊について、書きたいと思います。
じつを言うと、私はそんなにたくさん本を買って読むタイプではありません。
本棚を埋める本は、たまに本屋に行ったときにビビッときた本を年に数冊買う程度です。
基本的に、私が趣味で買う本は科学ノンフィクションに関する本が多いのですが、今回は自分の心の本棚に最初に並べられた印象深い本について紹介したいと思います。
『寄生虫なき病』モイセズ・ベラスケス=マノフ著
私の心の中の本棚に最初に並べられた本は、
モイセズ・ベラスケス=マノフ著の『寄生虫なき病』という本です。
当時、高校生だった私は、寄生虫とか変な生き物とか奇怪なものが好きでした。
この本を手にとった理由は、印象深い表紙の絵と、タイトルの寄生虫でした。
安易な理由で買った本でしたが、これがなかなか奥が深い本でした。
日本語タイトルは『寄生虫なき病』ですが、原語版は『AN EPIDEMIC OF ABSENCE(不在の伝染病)』となっており、さまざまな細菌やウイルス、寄生虫を原因とした伝染病と、それらの消失にとって代わり増えていったアレルギーなどの自己免疫疾患に関する病気について、その関係性を説明した本になります。
多角的な視点で伝染病と現代病の関係性について書かれており、偏った視点とならずに物ごとをとらえようとするという考え方を、この本から学ぶことができました。
特に、筆者が患っている重度の自己免疫疾患に対し、寄生虫療法を用いて対処しようとするものの、結局は寄生虫が体になじまなかったという結末が、私の頭に多様性を考えるきっかけのようなものを与えてくれたような気がします。
(もちろんこれ以外にも様々な興味深い事例が書いてあるので、気になった方は読んでください)