私 と 給食 と 「クジラの串カツ」
「好きだった給食メニュー」
お世話になっております。
私、茨城県民の酒葉(bucchya)と申します。
今週のお題「好きだった給食メニュー」ということで、私が好きだったというよりは一番印象深かったメニューである「クジラの串カツ」と、その思い出を書きたいと思います。
私の給食人生の中で一番印象に残っているのは「クジラの串カツ」です。
今になって思えばそんなに美味しい食べ物でもないのですが、小学生の時には最も楽しみにしていたと思います。
はじめての「クジラの串カツ」との出会いは小学1年生の時でした。
しかし、それは、はかない出会いでした。
あれはある冬の日のこと、いつものように給食予定表を眺めていると、その中に見慣れない単語である「クジラ の串カツ」と書いてあったのです。
私は、まだ食べたことのないその「クジラ」のお肉を楽しみにしておりました。
しかし、なんと待ちに待った当日は大雪が降ってしまい、学校はお休みになってしまったのです。
私は雪で学校が休みという嬉しさの反面、楽しみにしていた「クジラ」のお肉が食べられず、なんとも悔しい思いをしました。
ようやく食べれたのは2年生になってからでした。
いったい、「クジラ」とはどんな味なのか。わくわくしながら食べました。
クジラの味わいは、筋っぽくて固い牛肉のような独特な感じでした。
しかし、まだ食べたことのないものを食べたという感動が、その独特な触感をおいしさに変えてくれたような気がします。
その後も年に1回ぐらい「クジラの串カツ」が予定表に出てくるたびに、とても楽しみにその日を待っておりました。
今になって思えば、まだ食べたことのないものを食べてみたいという私の性格はこのころあたりから育まれてきたのかもしれないなと思います。
給食のいいところは、自分や家では食べようとは思わないものを食べさせられる機会が与えられることです。
なかなか家では「クジラ」を食べようなんて思いませんし、今となっては「クジラ」って他の牛肉や豚肉とかと比べると別にそこまで特別に美味しいものでもありません。
しかし、それは食べたことがあるからこそ言えるものであり、食べなければ比較もできません。
給食のメニューは、一般的な料理から、ちょっと贅沢な料理、「みかん と 海草のマヨネーズ和えサラダ」とか「サツマイモとレーズンのマヨネーズ和えサラダ」とか、どこに需要があるのかよくわからないメニューまで様々です。
一部の料理のせいで給食が非難されることもありますが、私はにとっては美味しいものから美味しくないものまで食べれれる幅こそが、給食に求められる役割だと思います。
どうか、子供たちが様々な食べ物に触れる機会となる「給食」という文化が、この先も残ってくれたらいいなと、「クジラの串カツ」のことを考えて思ったのでした。